心筋梗塞
急性心筋梗塞は動脈硬化や血管内のプラークと呼ばれる脂肪などの固まりが破れて血栓ができ、急に冠動脈が完全に詰まって心筋に血液が行かなくなり、心筋が傷害をうけた状態です。
脱水で血液がドロドロになって血栓ができることもあります。
心筋が傷害を受けると、危険な不整脈が出たり、心臓のポンプ機能が低下したり、心臓が破れたりします。致命的になることもあり一刻を争います。
狭心症
冠動脈の内側が部分的に細くなり心筋への血流が悪くなると、その部分に酸素と栄養が不足し胸の痛みを感じるようになります。何らかの理由で一時的にこのような状態が起こることを狭心症といい、それに伴う胸の痛みを狭心症発作といいます。
発作は、不足した血流が回復すると消失します。それは決して「治った」わけではなく、運よく血流が戻っただけです。そういう症状が出た時は受診が必要です。
狭心症について
狭心症は、症状によって安定狭心症と不安定狭心症に分類されます。 安定狭心症とは、発作の起きる状況や強さや持続時間などがだいたい同じで、いつも一定の範囲内で治まるものをいいます。例えば、運動する(心臓に負担がかかる)と胸痛が現れ、休む(心臓を落ち着かせる)と症状がなくなるものです。
不安定狭心症とは発作の回数や強さが一定しておらず、以前は問題なかった軽い運動や安静時に発作が起きたり、持続時間が長くなったりする狭心症です。
1~2週間以内に急に発作が出だしたり、安静時にも出るような不安定な状態は、心筋梗塞へ進行する可能性が高いと考えられます。
不安定狭心症が疑われたらできるだけ早く入院・精査が必要です。
狭心症は、冠動脈に器質的狭窄があるかどうかによっても分類されます。
狭心症が疑われたら、緊急性があるかどうかをまず判断します。 緊急性がない場合、ホルター心電図や負荷心電図などの検査や薬剤の効果をみながら判断します。